多人数参加型のテレコミュニケーションでは,Fact-to-Faceでの場合と比較して遠隔者の非言語的な振る舞いが伝 わりづらく,会話における発話権の取得が困難,すなわち会話に参加しにくいという問題を抱えていた.この問 題に対し,テレプレゼンスロボットの身体性を強化しアバターロボット化することで,遠隔者の非言語的な振る 舞いを直接的に他の参与者に伝え,発話権の取得を支援する手法が議論されている.しかし,これらの手法では 実際に話者交代が起こるかは受け手の判断に依るため,不確実性が高い.本稿では,仲介者としてより積極的に 遠隔者の発話権の取得を支援するエージェントソフトウェアを搭載したテレプレゼンスロボットの実現を目指し, その第一段階として,遠隔者の会話参与状況と被注視状況の関係性について分析する.
http://www.ahi-soc.info/pdf/34thAHI_proceedings.pdf