複数人対話での共通基盤構築における非言語行動因子および社会的行動因子の分析,山口留実,渡辺巧登,桑田多瑛,古谷優樹,第37回人間情報学会講演集2020年12月10日

複数人対話において,参与者同士は発話内容をお互いに理解しているかどうかを確認し,共通基盤構築を行いながら対話を進める.共通基盤構築に関する研究は主に言語的な行動に着目して行われているが,我々は言語的因子のみならず非言語行動因子及び社会的対話行動因子が共通基盤会話構築に影響すると考えている.我々は共通基盤構築過程における各因子を観察できる課題として旅行計画立案課題を採用し,遠隔対話状況下において動画コーパスの収録を行っている.その目的は,遠隔対話と直接対話におけるこれら行動因子の差異,更には共通基盤構築や合意形成の影響に関して理解を深めることにあるが,本稿では,予備的分析において観察された社会的関係性による配慮行動や姿勢の同調行動について報告する.