会話の文脈と割り込み状況を考慮した会話タスクスケジューリング手法CACTSの実装と評価 : 堀江拓実, 高汐一紀, 信学技報, vol. 117, no. 443, CNR2017-30, pp. 45-50, 2018年2月.

公共空間で動作するコミュニケーションロボットでは,動的な会話タスクの生成と,会話相手に違和感や 不快感を与えない会話タスクの切り替えが必要となる.本論文では,ロボットが会話外から割り込まれた場合の会話 タスクのスケジューリング手法として,ロボットが割り込みを受けると,内容に合わせた会話タスクを生成し,会話 の重要度,長さ,会話相手同士の人間関係,会話相手の情動,および現在の会話タスクの隣接ペアの情報に基づいて 会話タスクのスケジューリングを行う CACTS を提案し.偶然ロボットを見ている周囲の人間の立場と,割り込まれ る立場から,常に最新の会話タスクを優先する場合と比較した本手法の印象を評価した.実験の結果,提案手法の有 効性が示された一方,割り込まれた状況に対して一意にスケジューリングを判断することの限界も示された.